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軽量鉄骨の耐用年数は34年にできる?木造22年との差を解説

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はじめに

相続した土地の活用を考えている方の中には、「鉄骨造は長持ちするらしいが、木造とは何が違うのか」「減価償却や融資期間にどう影響するのか」を知りたい方が多くいらっしゃいます。

  • 軽量鉄骨は22年しか持たないというイメージを持っていませんか
  • 「34年」という数字は、重量鉄骨だけの特権だと思っていませんか
  • そもそも法定耐用年数が、なぜ融資やご家族への説明に関わってくるのか

本記事では、法定耐用年数の基本的な考え方と、JFEフレームキット(軽量鉄骨)が最長34年の区分に対応できる理由を、施工会社の立場からわかりやすく解説します。相続した土地の活用方法を検討している方にとって、ご家族に説明する際の根拠としてもお使いいただける内容です。

そもそも法定耐用年数とは何か

法定耐用年数とは、建物の減価償却を計算するために税制上定められている年数のことです。これは「実際に建物が何年住めるか」という寿命そのものを表すものではなく、あくまで会計・税務上のルールである点に注意が必要です。

たとえば木造の住宅は、工法によらず一律で22年と定められています。実際にはそれ以上長く住み続けられる木造住宅も数多くありますが、税務上の減価償却期間としては22年で計算する、という決まりです。

木造・RC・鉄骨造の法定耐用年数を比較

住宅用建物の法定耐用年数は、構造によって以下のように区分されています。

構造法定耐用年数(住宅用)
木造22年
鉄骨造(骨格材の肉厚 3mm以下)19年
鉄骨造(骨格材の肉厚 3mm超4mm以下)27年(JFEフレームキットの標準仕様)
鉄骨造(骨格材の肉厚 4mm超)34年(JFEフレームキットも仕様変更で対応可)
RC造(鉄筋コンクリート造)47年

鉄骨造は一律の年数ではなく、3段階に分かれていることが分かります。この区分の基準を正しく理解することが、「34年」を実現できるかどうかを左右します。

耐用年数を決めるのは「軽量・重量」ではなく「骨格材の厚み」

ここが誤解されやすいポイントです。

建築の世界で「軽量鉄骨」「重量鉄骨」という区分は、鋼材の厚みが6mmを境に分かれています。一方、法定耐用年数の区分は、柱・梁など建物の骨組みを構成する主要な部材(骨格材)の板厚(肉厚。鋼材そのものの厚みのことです)が4mmを超えるかどうかで決まります。

一言でいうと:「軽い鉄骨か重い鉄骨か」の基準(6mm)と、「耐用年数が何年か」の基準(4mm)は、まったく別のルールです。軽量鉄骨だからといって、耐用年数が短いとは限りません。

骨格材の肉厚の違いを比較したイメージ図解イラスト

JFEフレームキットは、標準仕様(柱の肉厚3.2mm)では耐用年数27年の区分に該当します。柱の肉厚を4.5mm仕様に上げることで、骨格材が4mm超となり、最長区分の34年に対応することも可能です。つまり「34年」は重量鉄骨だけの特権ではなく、軽量鉄骨であるJFEフレームキットでも、仕様次第で到達できる区分ということになります。

なお、耐用年数と混同されやすいものに「20年保証」があります。JFEフレームキットの鉄骨部材には、JFE鋼板による20年保証を設定できます(申請手続きが必要)。保証対象は建物全体ではなく構造部材である鉄骨材で、マニュアルに沿った正しい施工が条件です。耐用年数(税務上のルール)とは別の制度ですので、混同しないようご注意ください。


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34年と22年、12年の差が生むメリット

木造の22年に対して、骨格材4mm超仕様のJFEフレームキットは34年。その差は12年になります。

木造22年とJFEフレームキット34年の耐用年数の差をタイムラインで表したイラスト

法定耐用年数は、金融機関が融資期間を検討する際の目安としても使われることがあります。耐用年数が長い区分であれば、それだけ長期の融資期間を組める可能性が広がるということです。また、減価償却の期間が長くなることで、年あたりの減価償却費を平準化しやすくなります。「節税になる」と断定はできませんが、収支計画やご家族への説明において、判断材料の一つになり得ます。

実際のご相談でも、「減価償却をできるだけ長く延ばしたい」というご要望から、あえて柱を4.5mm仕様にして34年区分を選ばれるオーナー様がいらっしゃいます。

なお、防火地域などで木造に耐火性能を持たせても、法定耐用年数は木造の22年のままです。耐火性能とコストの関係については、別記事「防火地域のアパートは耐火木造と鉄骨どちらが安い?」で詳しく解説しています。

相続した土地の活用を検討する際、こうした数値的な根拠は、ご家族や関係者に説明する際の材料としても役立ちます。

デメリット・注意点

正直な情報開示のため、以下の点もあわせてお伝えします。

  • 骨格材を4.5mm仕様に上げると、鋼材の使用量が増えるため、一般的には標準仕様(27年区分)よりも建築費が上がる傾向にあります。正確な変動幅は個別に確認が必要です。
  • 法定耐用年数は用途によっても変わります。たとえば事務所用の建物では、骨格材4mm超の場合38年など、住宅用とは異なる年数が定められています。
  • 法定耐用年数はあくまで税務上のルールであり、実際の建物の寿命とは異なります。
  • 個別の税務判断(減価償却の具体的な計算方法や、ご自身のケースでの有利・不利の判断)については、必ず税理士等の専門家にご確認ください。当社は施工会社であり、税務相談は承れません。

家族に説明するときのポイント

ご家族へ説明する際に押さえておくと良い点をまとめます。

  • 「軽量鉄骨=耐用年数が短い」というイメージは誤りで、骨格材の厚みによっては木造より12年長い34年区分にできること
  • 耐用年数は建物の寿命ではなく、あくまで会計・税務上のルールであること
  • 具体的な税務上のメリットは個別条件によるため、税理士に確認が必要なこと

よくある質問

Q. JFEフレームキットは自動的に34年になりますか? いいえ。標準仕様では27年区分です。34年にするには、骨格材を4.5mm仕様に上げる必要があり、鋼材の使用量が増える分、建築費も変わります。

Q. 木造よりも減価償却で必ず有利になりますか? 一概には言えません。耐用年数が長くなることで年あたりの減価償却費は平準化されますが、有利・不利の判断はご自身の収支計画や税務状況によって異なります。税理士にご確認ください。

Q. 20年保証と法定耐用年数は同じものですか? 異なります。20年保証はJFE鋼板が発行する鉄骨部材の保証制度(申請制、正しい施工が条件)であり、法定耐用年数は税務上のルールです。


本記事は、JFEフレームキット指定代理店として販売から施工まで一貫対応する株式会社鷲見建築オフィスが、営業現場での相談実績をもとに執筆しています。

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※本記事の価格・工期・制度に関する記載は執筆時点の情報です。法定耐用年数・税務の取り扱いは個別の条件により異なるため、詳細は税理士等の専門家にご確認ください。